「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との闘い~

まだ数年は続くと思っていた、愛猫「ぺい」との平凡な日常。
しかし、その後の誤診と突然の癌宣告...。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見た記録です。

■第二章 癌の宣告

年が明け、二〇一四年がスタートした。一年の計は元旦にあり。私は、近年、初詣は必ず元旦に行くようにしている。そして、おみくじも引くようにしている。この年も元旦のお昼頃、近くの神社へ初詣に出掛けた。まずは、お参りで願い事をした。一つは、家族全員が元気で健康でいられますようにという事だった。そして、参拝の後、おみくじを引いた。毎年の事だけど、なぜか凄く緊張する。えい!おみくじの結果は大吉。やったー。心の中で喜んだ。そして、おみくじに書かれてある内容を読んでみても何一つとして悪い事なんて書かれていなかった。これは、素晴らしい。実は、去年のおみくじは、凶で、特に良い事なんてなかった。だから、その反動もあって素直に大吉は嬉しかった。さあ帰ろう。私は、自宅に戻って、前日の紅白歌合戦を見る事にした。と言うのも、私の趣味の一つには、蕎麦打ちがあって、大晦日の夜には、例年家族に手打ち蕎麦を振る舞う準備をしている関係で、紅白なんて忙しくて殆ど視聴出来ないのだ。それで、録画していた紅白を観ていたのだけど何だか体がだるい。咳が出た。年明け早々風邪を引いたみたいだ。師走は何かと忙しかった。その疲れかも知れない。私は、布団に入って紅白を観る事にした。そして、気づけば三賀日、結局、出掛けたのは初詣の一回だけで、後は、いまひとつ体調が悪くて、ずっと自宅で過ごした。うむむ、折角、大吉だったはずなのに・・・。少し幸先の悪いスタートだと思った。そうして、正月休みも終わって、あらたな一年が本格的にスタートした。