「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との闘い~

まだ数年は続くと思っていた、愛猫「ぺい」との平凡な日常。
しかし、その後の誤診と突然の癌宣告...。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見た記録です。

三月十日(月)

電話が鳴った。病院からだ。T動物医療センターへの入院が、一週間後の三月十七日で予約出来たという連絡だった。もちろん快諾した。紹介状をお渡ししますので来院下さいとの事だったので、仕事は定時に切り上げて病院に向かった。実は、ずっと気になって先生に聞こうかどうか迷っていた事があった。それは、涎が、一月十八日の嘔吐治療の直後から始まったという事と、今回の癌との間に何らかの因果関係があるのではないかという事についてだ。私は、こういう事を聞くこと自体、失礼だと思った。それと、因果関係があったなんて返答は絶対にあり得ないとも思っていた。だから聞くだけ無駄だとも思った。でも、やはりモヤモヤしたものを払拭する最後の機会という事もあり、T動物医療センターに移る前に意を決して聞いてみることにした。すると、元々、癌が深部に発生していて、たまたま治療がきっかけで涎が出てくるようになったという返答だった。私は、そういう事か、確かに、その可能性が圧倒的に高いんだろうなと思った。

 

 自宅に戻った私は、夜、先日の四日に注文して届いていた本を全部読み終えた。それと、この数日間、インターネット上にある猫の扁平上皮癌に関するブログなども数多く見ていた。やはり、猫の扁平上皮癌は治らないのか?私は、助かったという情報を必死で探していたのだ。だけど希望に反して、調べれば調べるほど、扁平上皮癌は、確実に命を蝕んでゆくのだという感覚になった。なぜなら助かったという情報がないのだ。それでも、唯一、一つだけ免疫療法で愛猫の癌を克服したという情報を見つけた。世の中には絶対はない。もしかしたら奇跡が起きるかもしれない。私は、そう思うようにした。

f:id:pei0823:20151017190031j:plain f:id:pei0823:20151018130328j:plain