「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との闘い~

まだ数年は続くと思っていた、愛猫「ぺい」との平凡な日常。
しかし、その後の誤診と突然の癌宣告...。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見た記録です。

三月十八日(火)

やっと待望の手術日を迎えた。T動物医療センターには、手術日が、週に二日ある。そして、手術日には、外来診療は一切なく終日手術のみがおこなわれる。私は、少しでも早い時間に手術してほしいと思ったので、そのように希望を伝えてみた。なぜなら、なかなか手術に辿りつけずに、日数ばかり経過していたからだ。しかし、手術の順番は、基本的に病院を受診した順番のようで、さらに、ぺいの手術開始時刻は、当日になってみないと分らないという事だった。まぁ、こればっかりは仕方がない。ちなみに、手術の時には、病院に出向く必要はなく、手術が終わり次第、連絡を頂けるとの事だった。そういった訳で、私は、いつも通り会社に出社した。それにしても、気分が落ち着かない。もう手術は始まったかな?今、手術中かな?とか、仕事をしていても、どうしても、そんな事ばかりを考えてしまう。病院自体は、朝の九時からなので、早ければ、午前中に手術完了の連絡が来るだろうと思っていた。でも、全然連絡がない。そして、十六時を回った。もしかしたら、手術に着手したけど危篤などで手術が長引いていたりするのではないだろうか?そんな事も想像してしまう。仕事が手につかなくなりそうにもなった。私は、さすがに待ちきれず病院に連絡した。すると、病院からは、十七時ないしは、十七時半頃に手術予定ですという回答が返ってきた。私は、えっ!まだ、手術、始まってもなかったの?と思った。しかし、これも仕方がない。とりあえず、「あっ、そうですか、分りました」と答えた。しかし、それにしても遅い。とりあえず、病院が言っていた時間に手術が始まるとしたら、連絡がくるのは、多分、十九時頃かな・・・、そんな事を思いつつ再び仕事を始めた。そして、どんどん時間は過ぎてゆき、二十時になった。普通、病院自体、もう、閉まる時間なのでは?もしかして、連絡を忘れられている?そんな事を考えてみたり、でも、気持ちを落ち着かせて割り切って連絡を待つ事にした。そして、ついに電話が鳴った。時計を見ると、二十時二十一分だった。本当に遅い。病院からは、「ぺいちゃんの手術ですが、無事終わって、今、全身麻酔から覚めたところです」という連絡だった。良かった!私は、「あ、そうですか、有難うございました」と、お礼の言葉を返した。しかし、考えてみれば、手術は麻酔も含めての手術だから、麻酔から覚めないと、直ぐには連絡出来ないのだなと思った。それでこんな時間になったのかと思った。それと、口内とその奥、二か所のリンパの状況の検査結果については、検査に暫く日数が掛りますという説明もあった。私は、まだまだ色々と心配事は続くけど、とにかく、まずは、手術が無事に終わって何よりだったと思えた。それにしても、先生は、朝の早い時間から、こんなに遅い時間まで本当に大変だ。そう言えば、面会は、明日以降であれば、いつでも大丈夫ですと言っていたな・・・。明日、早速、会いに行ってみようと思った。