「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との戦い~

2014年3月 愛猫「ぺい」に、突然、癌が宣告されました。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見て頑張った記録です。
ありのままの事実を、感じた事を全て残しておくことにしました。

三月二十三日(日)

 今日は、入院当初から母と一緒に面会に行く約束をしていた日だ。手術から五日経過したので、きっと、術後の痛みもある程度治まって、周りの環境にも慣れてきた頃だろう。この日は、ぺいと、たっぷり一緒の時間を過ごしたかったので、面会開始時間と同時に受付を済ませた。暫く持っていると、前回と同じように助手の先生が、ぺいを運んできてくれた。やはり、手術翌日に面会した時とは違って随分落ち着いている。何度も自然に目線を合わせる事が出来た。凄く嬉しかった。そして、「これから、どんどん良くなるからな~」母と一緒にぺいにたくさん声を掛けてやりながら、身体をやさしく何度も撫でてやった。ぺいは、手術をした事で顎の形が変わったり、お腹には、胃瘻チューブがついていたりするけど、私は、とにかく、元気なぺいが戻ってきたという事が本当に嬉しかった。ひとまず、命を繋げてやれて良かった。頭の中には、明るい未来、希望が満ち溢れた。

 そうして、待合室で面会をしていると、ふと、部屋の外で他にも面会をしている人の姿が目に入った。その人は、待合室と繋がった外の広いベランダで犬と一緒に楽しそう過ごしている。あっ、あんなところでも面会出来るんだ!私は、そう思った。ぺいは、家でも良くベランダに出ていた。きっと、ぺいも外の風を感じる事が出来ると嬉しいに違いない。私達は、犬と面会している人と入れ替わりでベランダに出た。そして、ベランダに設置されていた青いベンチに座った。ぺいは、そのベンチの上で、とても気持ち良さそうにしている。暫くすると、ベランダの手すりに小鳥がとまった。すると、ぺいも小鳥が動く様子を見ている。私は、ぺいの近くで、今、ぺいが感じている喜びを少しでも多く共有したいと思った。そこで、ぺいの目線と同じ高さになるように自分の顔をぺいの顔の横に近づけてみる。今日は、天気が良くて、そよ風が吹いていて凄く気持ちが良い。そして、小鳥も近くにいる。私は、ぺいの身体を撫でながら、「ぺい、気持ちいいなー」「ぺい、良かったな」「ぺい、幸せだよなー」そんな言葉を何度となく語りかけた。そうして、ぺいの喜びを全身で感じながら至福のひと時を過ごした。結局、この日は、三時間以上も一緒に過ごした。

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