「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との戦い~

2014年3月 愛猫「ぺい」に、突然、癌が宣告されました。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見て頑張った記録です。
ありのままの事実を、感じた事を全て残しておくことにしました。

四月二十四日(木)

 四回目の放射線治療日。今週は、もうすっかり元気になった。癌になる前と全く変わらないって感じだ。この状態が、十日程前から継続している。ただ、口からの食事は、引き続き昔と比べて六割程度しか食べてくれない。そこで、シリンジからの食事の注入を、二十一日から少し中断してみた。中断する事によって、もしかしたら口からの食事が回復するかもしれないという期待を込めてだ。また、昨日と十六日の二回、嘔吐するという事もあった。ただ、吐いた物の中に食べ物は全くなくて胆汁だけだった。吐いた後は、半日程ぐったりしていた。でも、ぺいは、昔から、時折、嘔吐する事があった。そういう事もあって、昔からの何らかの問題で嘔吐したのか、それとも、癌の関係で嘔吐したのか判断が出来なかった。そこで、今回も先生宛てに質問を手紙を書いて母に持参してもらう事にした。手紙には、この嘔吐の件の他にも色々質問したい事があったので一緒に書いた。そして、仕事を終えて自宅に戻ると、いつものように手紙の余白部分に先生からの返答が書いてあった。先生といっても前回同様、助手の女性の先生が書いてくれている事が筆跡で分った。びっしりと事細かく書かれている。先生は、凄く親身になって診てくれている。見た瞬間、凄く嬉しかった。そうして、手紙に書かれた返答を一つ一つ確認する事にした。

 まず、一つ目の質問は、嘔吐の事についてだ。嘔吐の原因が、前回のCTスキャンや血液を検査した結果から特定出来ないだろうか?という事について書いた。これについての返答は、胃の軽い炎症や胃の動きが悪いことが考えられるけども、CTでは臓器の形は評価出来ても運動機能は評価出来ないという事、そして、嘔吐の頻度が増えたり食べ物を吐くというのなら内服薬を使うことも考えた方が良いという事が書かれてあった。また、空腹の時間が長いと胃液が溜まって病的ではなくても吐くこともありますという事も書き添えてあった。そこで、私は、CTスキャンや血液検査の結果から原因と思しき問題がないのであれば、きっと、昔からの嘔吐の再発だろうと思った。ただ、内服薬という言葉が少し気に掛った。なぜなら、癌を宣告されてから以降、長い間、口内の炎症を抑える薬などを与えているからだ。もちろん胃薬も一緒に与えているけど、現在与えている薬が胃に負担を与えているような気がした。もちろん、放射線治療の負担も重なっているかもしれない。ただ、そうは言ってみても、薬も放射線治療も、やめる訳にもいかない。嘔吐の件については、もう少しだけ様子を見ようと思った。

 二つ目の質問は、一回目と二回目のCTスキャンの結果についてだ。肺の白い影の大きさについては、全く変化は見られないという結果だった。そうであるなら、どれくらい安心して良いのか?変化がない場合の癌である可能性について質問した。すると、これについての返答は、あくまで可能性という前置きの後に、二〇~三〇%と考えていますという事が書かれてあった。私は、この返答が本当に凄く嬉しかった。なぜなら、手術前の検査の時点では、肺への転移の可能性が高いという事と、口内の癌は手術や放射線治療で抑え込めたとしても、肺へ転移していると手の施しようがなくなるという説明を受けていたからだ。とにかく肺の白い影の変化が命運を分ける。そう思っていた。だから、もしかしたら、このまま口の癌を克服して数年単位で延命させてやれる、平均寿命まで生かせてやれる、そんな希望を持てた瞬間だった。

 次に、質問の三つ目は、一回目のCTスキャンの際、背中にもあった怪しい影については、どうだったのかという事について。そして、これについての返答は、肺の影と同様に全く大きさに変化はないけども、もう少し経過を観察しなければ白黒判定は出来ないという事が書かれてあった。また、背中については、注射歴があれば時々注射の跡がしこりになって白い影として写るようだ。これについては、私は、そもそも、元々直感的に、背中の影は、しこりだろうと思っていたけど、そうは言っても、やはり、気になっていたので、まだ白黒ついた訳ではないけど少し安心出来た。

 そして、四つ目の質問。これは前回の手紙でも質問して様子見していた事だけども、上顎付近に違和感を感じるらしくて、その後も手を必死に口の中に突っ込んでいたので、検査で細胞を取った場所はどこかという事と、口の中を見て、口の中に手を突っ込む原因が特定出来ないだろうかという事について質問した。そうしたところ、まず、細胞をとったのは下顎の縫ったところだという事。そして、下顎を手術で半分取ったので、上下の歯の噛み合わせがずれて、上顎の真ん中付近に右下顎奥歯がぶつかっている跡があったので、それが原因かもしれませんという事が書いてあった。私は、それが原因に間違いないと思った。しかし、どうする事も出来ない。暫く、少し様子を見ようと思った。なぜなら、まだ少しずつ口の形状が微妙に変化しているように思えたからだ。

 次に五つ目の質問だ。前回の手紙の返答には、四月十日に細胞を採取した検査の結果として、癌細胞が少しいるかもしれないという事が書かれていた。私は、その後、少しいるかもしれないという言葉の曖昧さが気になり続けた。そこで、検査した細胞には癌細胞がいなかったけども深部にいる可能性があるという意味なのかという事について質問してみた。すると、手術で取った下顎と同じ形の癌細胞はいないけども、正常な口腔粘膜の細胞の並び方ではなく配列や構造に乱れがあるという事が書かれている。それは、縫ったところに、(一)前癌状態の塊が出てきた。(二)縫ったところを治すために出てきた傷の修復過程いずれかという事らしい。そして、現時点では、(一)も(二)も可能性としてありうるので、(一)と考えて放射線治療を続けていきましょうという事が書かれている。私は、疑わしい細胞も放射線治療によって殺してしまう事によって、下顎の癌の再発については阻止出来るのだろうと思った。

 最後に六つ目の質問。それは、前回通院後、癌特有の口臭が、また強まってきたように感じたので、口臭に反し徐々に癌細胞は縮小しているのか?という事について書いてみた。これについての返答は、肉眼では癌の再発はないので、放射線障害による口内炎や涎の成分の変化と、涎を上手く飲み込めない事が口内環境変化に繋がっていると考えますという事が書かれてあった。私は、正直、少し腑に落ちない感覚があったけど、とにかく癌の再発が抑えられる事を信じるしかないと思った。

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