■第三章 余命
余命。その意味は誰しも理解出来る。しかし、どれだけ余命というものを身近に感じているだろうか?もしかしたら、どんなに元気であっても数時間後には、この世にいないかもしれない。私は思う。もし、生まれたと同時に余命が宣告されていたらどうだろうか?命あるもの全てに余命メーターみたいなものがついていて、カウントダウンしている日数や時間を見ることが出来たら、私は、どう接してゆくのだろうか?もし、愛する人や動物に突然余命が宣告されたら、残された時間は、突然、とてつもなく貴重な時間に感じられるようになる。そして、一日一日を本当に大切に噛みしめて過ごすことになる。でも、それに至った違いは、余命を宣告されたか、されていないかだけの違い。
出会いがあるからこそ別れがある。出会いがなければ別れもない。悲観的に考えると、出会いとは、その後、いつ訪れるかもしれない別れのスタートラインでもある。だから、最初から悲観的に考えてこそ、もっと大切に愛情を以て接したり、寛大な気持ちで接してゆけるのだろう。