「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との闘い~

まだ数年は続くと思っていた、愛猫「ぺい」との平凡な日常。
しかし、その後の誤診と突然の癌宣告...。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見た記録です。

七月九日(水)

なぜか急にトイレの回数が多くなっている。普段と比べると十倍近い。でも、回数が多い分、一度に出る糞尿の量は十分の一程度。便は軟便気味だ。癌が本格的に痛みだして、少しの便意や尿意に耐える余裕さえなくなってきたのだろうか?原因が、さっぱり分からない。それと、糞尿した後に砂を掛けるという事も、糞尿の回数が多くなるにつれてしなくなった。どうしてしなくなったのか?面倒になったのか?だとすれば、どうして面倒になったのか?私は、そもそも猫の砂掛けは、どういった状況であっても行う本能的なものだと思っていた。だけど、そうではなかったという事になる。それであれば、猫だって、なおさら人間と変わらない。猫は、言葉は話せないし、人とは、姿形も違う。でも、違いと言えば、それ位のもの。そんな事をあらためて思う。そして、そう思ったら、今更ながら、益々、愛おしさが膨らむ。

 

 それにしても、あと何回、ぺいの糞尿の世話を出来るのだろう?ぺいには、いつも綺麗なトイレを使っていてほしい。もちろん、何度も糞尿の片付けをする必要がある。でも、その事を苦労だなんて微塵も思わない。ぺいの糞尿の片付けが出来る事、ぺいの世話が出来る事、それは、かけがえのない事。本当に心から嬉しい。