「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との闘い~

まだ数年は続くと思っていた、愛猫「ぺい」との平凡な日常。
しかし、その後の誤診と突然の癌宣告...。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見た記録です。

七月二十八日(月)

癌の浸潤が影響しているのだろうか?目ヤニ以外にも、鼻の穴にも汚れた鼻水が固まって黒い瘡蓋が出来ている。黒い目ヤニと、鼻の穴の黒い瘡蓋。そしてもう、既に下顎は完全になくなって、舌は下向きに反り返って、完全に外気に触れている。本当に酷い状態で見るに堪えない。それにしても、目ヤニと違って、鼻の瘡蓋は非常に拙いと思った。鼻の穴が塞がれると呼吸が出来なくなってしまう。完全に塞がれなくても詰まっていれば息苦しくなる。癌の痛みに加えて息苦しいなんて辛すぎる。本当に辛そうに見えてならない。人間なら鼻が詰まれば、意識的に口からも息をする事が出来る。でも、猫は、口からは呼吸しない。もし、口から呼吸出来たとしても、その口は、癌で酷いことになっている。だから、とにかく酷く苦しいはずだ。私は、鼻の穴の瘡蓋は、特に細目に状態を見るようにしようと思った。そして、多少痛がりそうでも、心を鬼にして、早め早めに剥がすようにした。