「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との戦い~

2014年3月 愛猫「ぺい」に、突然、癌が宣告されました。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見て頑張った記録です。
ありのままの事実を、感じた事を全て残しておくことにしました。

八月五日(火)

 既に下顎は腐敗で全て失われてしまった。そして、いよいよ腐敗は喉にまで達してきた。首には、大きな血管がある。もし、これから先、動脈に癌が達して血管が破れてしまったら大量出血するのではないだろうか?どれほど猫に血液があるか分らないけど、大量に出血して階下の部屋の天井に血液が浸みたりしたら大変な事になってしまう。私は、病院に電話して先生に質問してみようと思った。久しぶりに電話すると、電話口には助手の先生が出た。そして、先生に質問しようと思っていた事を、そのまま助手の先生に伝えた。「あの~、下顎が全部なくなったのに、まだ生きているんですけど、これから先、喉の動脈なんかに癌が到達したら大量出血したりするんでしょうか?」すると先生は、「じわじわ出血することはあっても、いきなり大量に出血することはありませんので・・・」という話をしてくれた。私は、いきなり大量出血しないという説明に少しホッとした。実は、この時、あえて質問の前半部分に、「下顎が全部なくなったのに、まだ生きてるんですけど・・・」という前置きをした。なぜなら、最後の通院の日、先生から、「もう既に手の打ちようがない」「もし、手を打つとしたら下顎全体を全部取るしかない」「でも、そうすると生きていられない」という説明を受けていたからだ。でも、今、現実には、下顎の全てを失っても生きている。私は、そんな事だったら、もしあの時、最初から下顎を全摘出していれば、少なからず命は助かったのではないか?という思いもあった。ただ、その事だけを取り上げて質問しても的を得ない。だから、表面上は、今の状態の説明という形で伝えてみて、もし、先生の方から、下顎が全部なくても生きている事について何か話を聞けると良いなと思っていた。しかし、いずれにしても、もし、最後の通院の日に、下顎を全部取れば延命出来ると言われていたとしても凄く悩んだだろう。なぜなら、命は助かっても、ぺいに酷く辛い生き地獄のような日々を強いる事になるからだ。さすがに、そんな選択は、私のエゴ以外の何者でもない。そう考えると、今、下顎を全て失って生きていても、いずれにせよ下顎の全摘出という決断は無理だったと思う。