「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との戦い~

2014年3月 愛猫「ぺい」に、突然、癌が宣告されました。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見て頑張った記録です。
ありのままの事実を、感じた事を全て残しておくことにしました。

八月七日(木)

 今日もぺいとスキンシップをした。スキンシップは、毎日、大体、夜の十二時前後から三十分程というのが日課になっている。私は、いつものように、ぺいの名前をやさしく呼びながら首周りや体を撫でた。すると、いつものように尻尾を振ってくれる。痛くて辛いだろうに。なおさら愛おしさが積もってくる。そう思っていると、頬に一瞬手を当てて痒そうな素振りをしたのが目に入った。もし癌で下顎が失われてなければ、頬が痒ければ脚を使って掻く事だろう。でも、今の状態で、そんな事をしたら自分の舌を爪で引っ掻いてしまう。きっと、それで何とかしようとしたのだろう。だけど、猫は人間みたいに手で頬を掻く事なんて出来ない。今のぺいは、自分自身で痒いと思った場所を自由に掻くことさえ叶わないのだ。そこで、私は、直ぐに痒そうな場所を代わりに掻いてやろうと思った。まずは、ティシュに軽く水を染みこませて、痒そうにした部分を拭きながら掻いてやった。水を染みこませたティシュで掻いたのは、掻きながら頬の汚れを落とすためだ。痒みの原因は、皮膚の汚れだろうから、その場しのぎで、痒さを取り除いてやるのではなくて、少しでも痒みを感じる事なく過ごしてほしかった。そうして、私がティッシュで掻いていると、顔を搔いている側に強く傾けてきた。凄く気持ち良さそうにしている。ずっと、痒いのを我慢してたんだな!ぺい!痒かったんだな!そうかそうか!これで大丈夫だな!そんな事を心の中で何度も思った。一通り掻いて綺麗にし終わった後、私は、ぺいの身体に頭をくっつけてぺいを抱きしめた。いつまでも一緒にいたい。離れたくない。今日は、ぺいが喜んでくれて本当に嬉しかった。時間は、かけがえのない一瞬一瞬が繋がって流れて作られてゆく。決して、繰り返す事のない時間の流れ。