「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との闘い~

まだ数年は続くと思っていた、愛猫「ぺい」との平凡な日常。
しかし、その後の誤診と突然の癌宣告...。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見た記録です。

一月二十四日(金)

この時期、私は、仕事で、とあるプロジェクトのリーダーを命じられ、入社以来、一番の忙しさだと思いながら日々を過ごしていた。そんな折、また、自分自身の身体に体調不良を感じた。まだ、一月が始まって三週間だ。年明け早々、風邪を引いたばかりだったのに、今回は、関節が痛い。それで、早速、病院に行ってみたらインフルエンザとの診断。私は、仕方ないので会社を早退して暫く休む事にした。そして、会社を休んで四日目。私は、自宅で、ずっと寝て過ごしていた。ただ、会社を休んで以降、昼夜問わず、四六時中寝ているような状態が続いていたので、昼頃には、さすがに少し眠りが浅くなってきていた。そして、目が覚めるか覚めないかという時、タイミング良く自宅の電話が鳴った。眠りが浅くなっていた時だったので、偶然にも直ぐに電話に出る事が出来て良かったと思った。でも、その電話は、目が完全に覚めてしまう内容だった。それは、人間がお世話になる病院からだったからだ。何かと思えば、「お母様が今朝大量に下血され、今 病院にいらっしゃいます。緊急入院になりますので大至急病院まで来て頂けますか?」との内容。私は、とにかく突然の連絡にびっくりだった。私は、母とは別々に暮らしている。だから、なおさらだった。何がどうなっているのか分からないのだ。私は、インフルエンザが完治していない身体に鞭を打って病院へ向うことにした。そして、病院に到着して母に会ってみると、意識はあって普通に話す事が出来た。そもそも、本人からの連絡ではなく病院からの連絡だったから、どのような容態か凄く気掛かりだった。だけど、病院に着いて母の状況を確認出来て少し安心した。母曰く、症状的には、以前にも一度あった腸からの出血との事。母から話を聞いた後、病院からの説明では、二週間ほど検査入院が必要になるとのこと。そして、翌週の休日に見舞いに行き、その後の経過を聞いた。母曰く、検査を沢山したそうだ。先生からも説明を聞いた。原因は、加齢のせいもあり疲れなどが溜まると腸壁の一部から出血するという説明だった。でも、検査も全て終わって症状も落ち着いてきたので、一週間、予定よりも早く今日退院しても良いとの事。それにしても、本当に大した事なくて良かった。そういった訳で、この日、母が落ち着いたので、ぺいが、前回、病院で嘔吐の処置をしてもらった直後から口からの涎が止まらなくなったという事と、一週間後の休日までに涎が止まっていなければ、病院に連れて行くつもりだという事を母に伝えた。