「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との闘い~

まだ数年は続くと思っていた、愛猫「ぺい」との平凡な日常。
しかし、その後の誤診と突然の癌宣告...。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見た記録です。

四月三日(木)

今日は二回目の放射線治療の日。病院を退院してから八日が経過した。この一週間、口から食事は、ほぼ食べなかった。入院中には食事をしたと聞いていたけど、退院してからは、以前の食事量を百だとすると、良く食べた時でも三ぐらいで、特に、三月の二十八日から三十一日までの四日間は全く口にせず元気もなかった。特に四日間は、ほぼ四六時中、冷たいのが気持ち良いのか、レンジの上で目を閉じて何かの苦みにじっと耐えている様子だった。とにかく、元気がなくて食事をしない日が、退院してから五日間ほど続いた。それでも、四月に入ると少しずつ、元気を取り戻してきた。しかし、相変わらず食事は全くといって良いほど口にしていない。退院後は、そんな感じだった。そして、そんなぺいを病院に連れて行った。今日は、退院以降、初めての放射線治療という事と、先生に質問したい事もあったので、仕事の方は休暇を取った。そして、まずは、先生に退院後の様子について話した。なるべく詳細に、食事の量や元気さ、それらの変化について伝えた。すると、そういった調子であれば、放射線治療は、あと一週、先送りした方が良いという事になった。それは、いつもの状態に程遠い状態で、全身麻酔を必要とする放射線治療を行うというのは、体への負担を考えたら無理だという判断からだった。私は、ただ、さすがに今日放射線治療をしておかないと、口の中に残っていると思われる癌細胞が大きくなってしまうのでは?と、質問してみた。すると、そのリスクよりも、今日放射線治療をすることのリスクの方が大きいとの説明を受けた。わざわざ会社を休んでまで病院に来たのに、治療の一つもしないで帰るのか・・・。私は、今一つ諦めきれなかったので、もう一度、先生にお願いしてみた。すると、体力が落ちている時に無理に全身麻酔をすると死んでしまうとの事。そうか、それならば仕方がないと思った。後は、手術の際に細胞を採取して組織病理検査を実施すると聞いていたので、生検報告書というものを受け取って説明を聞いた。特に重要なポイントは、口内とその奥、二か所のリンパの状況の検査結果だった。まず、口内リンパには転移していたそうだ。そして、もう一つの奥のリンパには、転移していなかったとの説明だった。もし、奥のリンパに転移していたら全身への転移が確実だという説明を事前に聞いていたので少し安心出来た。引き続き、肺へ癌が転移しているかどうかについては、定期的にCTスキャンに写る白い影の経過を観察してゆく事になった。それと、もう一つ聞いておきたい事があって、それは、食事を殆ど食べない理由として考えられるのは、食事を口にした途端に口の奥の方から涎が大量に出てきて食べ物を口の奥に運べないのではないかという事だ。そして、それは、口の奥の皮膚が少し風船のように膨れている箇所があるので、それが一番の原因になっているのではないかという事についてだ。すると、それについては、唾液腺障害であるとの事。手術の影響で上手く唾液腺が処理出来なくなるケースがあるそうだ。ただ、自然回復の可能性もあるので暫く様子を見てみましょうという事になった。ただ、もし、様子を見ても改善しない場合には再手術が必要で、そうすると、費用は、癌の手術の時と同額程度と入院も同じ期間が必要になるとの事。私は、それを聞いて、正直、若干立ち眩みしそうになった。だけど、とにかく、現時点では、自然に回復してゆく事、心配が杞憂に終わる事を祈るしかないと思った。

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