「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との闘い~

まだ数年は続くと思っていた、愛猫「ぺい」との平凡な日常。
しかし、その後の誤診と突然の癌宣告...。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見た記録です。

六月三十日(月)

今夜も、我慢して寝るしかない。そう思いながら布団に入った。ぺいは、いつもと同じように枕元で寝始めている。私は、昨日と同じようにマスクを二重にして、ぺいに背を向けて寝る事にした。それにしても臭い。これは、耐え難き臭さ。本当に困った。どうしょう・・・。そう思って、五分ぐらい経った時だった。寝ていたぺいが突然スクッと起き上がった。普段、あり得ない行動だ。そして、ゆっくりと歩きだした。「ぺいちゃん、どうした~?」声を掛け、どこに行くのか様子を見ていると、ベッドの足元側の端に移動して、そこに腰を下ろして寝始めた。一体どうしたというのか?ずっと、一緒に寝てきたというのに・・・。本当は、一緒に枕元で寝たいはず。それなのに・・・。私は、強烈な臭いから、とりあえず解放された事は、正直、嬉しかった。ひとまず、今日は、久しぶりに熟睡出来そうだ。その後は、目覚ましの音に気づいて目が覚めた。昨晩は、久しぶりに良く眠れた。直ぐ、ぺいの様子が気になって足元を見てみる。すると、まだ、夜と同じ場所で寝ている。ずっと、足元で寝ていたようだ。