「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との闘い~

まだ数年は続くと思っていた、愛猫「ぺい」との平凡な日常。
しかし、その後の誤診と突然の癌宣告...。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見た記録です。

八月十一日(月)

朝、起きてみると、部屋の床に長さ一センチぐらいの小さな糞が落ちていた。ぺいの糞だ。深夜、動くのも辛くてトイレに行けなかったのだろう。固形の糞だったので臭いもなくて良かった。それにしても、部屋に糞をするなんて初めての事だ。ぺいは我が家にやってきたその日から、何も教えなくても、きちんと砂場でトイレをする賢い猫だった。そんなぺいが部屋で糞をするなんて、余程の事だと思った。もちろん叱ったりはしない。糞は淡々とティッシュで摘んで捨てた。正直、ぺいの事なら下の世話だって面倒を見られる事自体が嬉しい。そういえば、深夜、ぺいは、いつもベッドの上で、ずっと寝ているのに、昨晩は、何度か起きてベッドから下りたりベッドへ上がったりしていたみたいだ。最近、ぺいの様子が気になって眠りが浅くなっている。

 

その後、仕事を終えて帰宅してみると、またしても、ぺいが横たわっていたと思われる場所に蛆虫が二匹。前回と同じで、床と口が接していたようだ。一匹は乾燥して死にかけている。もう一匹は、元気はないけど少しクネクネ動いている。数日前にも捕獲したから合わせて三匹。一体、蛆虫は、どこから湧いてきているのか?本当に不思議だった。少し周りを見渡しても全く見当がつかない。ひとまず前回と同じようにティシュに摘んでトイレに流した。