「神様からの贈り物」

~扁平上皮癌との闘い~

まだ数年は続くと思っていた、愛猫「ぺい」との平凡な日常。
しかし、その後の誤診と突然の癌宣告...。
それでも、再び元気になれる奇跡を一緒に夢見た記録です。

八月二日(土)

母が再び蝉を捕まえてきた。でも、今日のぺいは、全く興味を示さない。そうこうしているうち、母は、ぺいが歩いている時、蝉をぺいの背中の上に乗せた。折角、捕まえてきた訳だし、そうすれば、少しぐらい蝉の相手をすると思ったに違いない。それで、その蝉は、ぺいの背中の上で、ゆっくり動いている。それでも、ぺいは全く反応しない。そして、普通に歩いている。こんな事、絶対あり得ない。私と母は、ぺいの状況が相当深刻になっている事を悟った。私は母に伝えた。「もう、蝉は捕まえてこなくても良いんじゃない?」母からは、「そうだね」との言葉が返ってきた。